ゆきの町でたくさんのピンクの花に囲まれて眠っていた。
多くの、ほんとに多くの人たちが集まっていた。
少し遅れて着いたぼくは、下足台に座った。
明け方の山の上、
大きな星がずーっとこちらを向いて瞬いていた。
なにかしら合図を送っているよう。
しばらく対話を試みる。
しっかりととどめておきたくて、携帯のカメラをかまえた。
一瞬にしてそれは消えてしまった。
ごめんごめん....
空から舞い降りてきたゆきが手の平で融けるように、すーっと逝った。
すーっと、すーっと、あざやかな手口で。
「ふふっ」と笑ってるな、きっと。